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『音響診断ポータブル-AI』を開発
2020年01月21日
佐藤工業は、株式会社栗本鐵工所(大阪市西区)と共同で、音響AIを用いた硬化肉盛溶接の健全性検査器『音響診断ポータブル-AI』を開発しました。
当システムは、ハンマー打音の代わりに特定周波数(可聴域)の波形を対象鋼構造物に与え、反響音をAI解析することで、不良部を検出する仕組みとなっています(特許出願済み)。硬化肉盛溶接は、元々施工箇所に細かいクラックが存在するため、超音波探査といった検査手法が使えませんでしたが、当システムでは、対象箇所クラックの性状による違いをAI解析で区分することにより健全性を評価します。さらに、教師データによるAI解析マップの作成作業と、マップを利用した判定作業が同一のシステム上で実施できるため、現場(対象物)に合わせたシステム構築が可能となっています。
当システムのベースとなるAI解析技術は、様々な対象物への展開が可能となってきています。当社では、従来のコンクリートや鋼構造物以外への対応も今後視野に入れ、打音診断や音響診断へのAI適用を積極的に推進しています。これらのAI技術がベースとなって、将来の建設施工データへの本格的なAI適用が可能になると考え、さらなる技術開発と人材育成に力を入れていきます。